四つの宝

持田二郎

 私は1961年のイースターに洗礼を受けましたので、信仰歴は43年になりますが、未だに求道者の域を出ておりません。現在71年の歳月を経ましたが、神様の恵みを受けて心身共に健康で、毎日を感謝のうちに過しております。
 仕事オンリーであった30年位前までは、それほど深く信仰について考えたことはありませんでしたが、ある伝道集会で「今あるは神の恵み」との話を聞き、ハッと目がさめた思いにかられました。それから急速に自分の人生を見つめ直す機会が訪れました。
  1.神様からもらった健康な体
  2.神様からお預りしている財産
  3.神様からお預りしている貴重な時間
  4.今まで多くの経験から得た知的財産
 これらを、これから自分のためにだけ使うのではなく、地域および国際社会のため、恵まれない人々のため、これから伸びようとしている若者にため……にこの「四つの宝」を生かして使うことが出来ないかと真剣に考え、直ちに行動を起しました。会社経営のかたわら教会、YMCA、ワイズメンズクラブ及び諸団体の役員としての働きに傾注するようになりました。チャリティーゴルフ、チャリティーコンサート、募金活動、スタディーツアー、ワークキャンプなどの活動に時間が許す限り喜んで参加するようになりました。
 仕事とボランティア活動は時として時間の調整が難しいときもありますが、やろうと思う心さえあれば可能なのです。ボランティア活動はひまやお金があれば出来るというものではありません。積極的な奉仕意識があるかないかの問題なのです。私は常に希望と喜びをもって時間の許す限り参加連帯をしております。このことはこれからの後輩の人々にも強く訴えたいと思います。仕事とボランティアを両立させるには、どれも実際には骨の折れるものですけれど、「神様のご用」であると考えた時、不思議に疲れは喜びに変るのです。小さな働きですがこれからも続けさせてくださいと神に祈るこの頃です。